sander's blog

まーなんだ、とりあえず作ってみたよ

ライトノベルについて語るのが流行りなの?

先日久しぶりにラノベを読んでみたのですよ。『狼と香辛料』。うん、紛う事無きラノベでした。読み手の意図を汲んだ上で、丁寧にそこに球を放り込んでくる感じが。言わば、ストライクゾーンに必ず投げる。結果としてストライクゾーンを外れることはあれども、書き手としてはストライクゾーンに投げている。エンターテイメントなら当たり前の話にも見えますが、ライトノベルでは意図してストライクゾーン外に投げることは許されない、そんな印象が有ります。
で、ライトノベルではないエンターテイメント的な小説*1はストライクゾーンに投げなくても、ストライクを取れればいい、アウトにさえすればいい、ゲームに負けなければいい、そういう制約のゆるさを感じます。読み手が最後に面白いとかんじらればいい、というところでしょうか。
さらにバッターに向かってボールを投げない、野球なのにいきなりバスケットボールを取り出す、ピッチャーがグラウンドにやって来ない、等々、奔放な振る舞いが許されるのが純文学というイメージです。
なんか序列をつけたような書き方ですが、制約(ルール)が多い方が却って書きやすい、てな事も有るわけで、また、その序列と作品の優劣は別の話ですし。

*1:娯楽?通俗?直木賞にカテゴライズされるもの?